「ん……」
手の温かみを感じながら戻った意識。
ん……? 何これ……毛布?
そう思い、目を開けると……。
「し、しし士綺くん!?」
繋がってる手。
その手は……士綺くんのものだった。
な、なんで……!? 士綺くんっ!?
士綺くんはスヤスヤと眠っている。
「士綺くん! 士綺くん!」
「……ん」
呼びかけ続けると、士綺くんの目が開いた。
「士綺くん! なんで……」
まさか、昨日……あのまま!?
「……椿月?」
「士綺くんっ……!」
手、手!
しかも私のお腹ら辺に頭を乗せてっ……!?
「……っ!?」
やっと状況が分かったのか、急に離れた士綺くん。
「えっと……士綺くん? なんで……」
「……いや、お前が呼び止めたんだろ」
「……へ?」