傷だらけの少女は、初恋相手の幼馴染にドロ甘に溺愛される。

恋愛事なんて……最高以外の何者でもないでしょ。しかもあの士綺クンが。



「“楽しい事”ってな。とにかく、ロックを解除すればいいんだろ」

「うん。そうだな〜、吐かなかったら、にしようかな〜」

「面倒くせぇ。ハッカーも大変なんだよ」



玲音クンのハッカー能力は高い。でも、その代わりに時間が掛かる。



「えー。さすがの鬼龍もハッカー様がいないと無理だよー」

「……ハッカーなら士綺の方が得意だろ」

「士綺クンがやると思う? ぜーんぶ丸投げしてきた人なのに」



士綺クンはなんでもできる。でもそれを他人に丸投げする。



「確かにそうでしたね。じゃあ、もう帰りましょうか」

「んー、なんかアイツムカつくな〜」



アイツ、とは久瀬日向。



「ああいういい人振ってる奴ほど性根腐ってんだよね〜」

「俺に言ってます?」

「そんなこと言ってないよ〜。まあ、“黒い”のは認めた方がいいよ〜」