傷だらけの少女は、初恋相手の幼馴染にドロ甘に溺愛される。

「おいそこ!! 遅刻して来た分際で喋るな!」



声が聞こえてしまったのか、先生から怒声が飛んできた。



「す、すみません……!」

「すんまへん」



結蘭ちゃんはこっちを見て1回ピースした後、前を向いた。

とりあえず、1限目は喋らないようにしないと。


───キーンコーンカーンコーン。


1限目が終わるチャイムが鳴る。



「なあなあ椿月!」



早速話しかけてきた結蘭ちゃん。



「もう! また遅刻して! 評価下げられるよ」

「しゃーないやん。猫が可愛いのが悪いわ」

「関係ないでしょ。それより、転校して来た人知ってる?」



結蘭ちゃんはなぜかゴシップとかに詳しい。

学校のニュースも新聞部より早く知っていて、よく教えてくれる。



「そうそう! なんや名前は覚えてないけど、きりゅう?って暴走族来たらしいねん! おもろいなぁ。暴走族やて!」

「きりゅう……」



きりゅう……。漢字で書くと、鬼龍、かな?