傷だらけの少女は、初恋相手の幼馴染にドロ甘に溺愛される。

また体調不良を気にかけてるのかと思った。

でも……。



『お前がヘラヘラしてんの、ムカつくんだよ』

『っ、え』

『もう関わんな』

『えっ……!ちょ、士綺くん!』



あの日。中学生1年生の冬。

帰り道で偶然会って、一緒に帰ろうと誘った。

でも士綺くんは……それを拒絶した。

何か怒ってるのかと、話をしようとした。

でも返ってくる言葉は『嫌いだから言ってんだよ』『二度と関わるな』と、心無い言葉ばかり。

その日から士綺くんは……私と、目も合わせてくれなくなった。



だから、傷ついたんだ。

大切な人が離れていった。

みんなそう。

女の子の友達は士綺くん狙いで。

士綺くんが離れると同時に離れていった。

お母さんも家を出て行って。

お父さんは私に見向きもしない。

独りでいる日々に……慣れちゃった。

結蘭ちゃんだって、友達がたくさんいる。

私だけじゃない。