【side憐夜】
「いやぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
「「「っ!?」」」
まるで壊れたように叫び出すつーちゃん。
いったい……。
声をかけても叫ぶだけで、その言葉は「やめてください」「いや」など、恐怖に混ざった言葉。
何かあった。それは明白。
「椿月……!!」
士綺クンもあんなに関わるのは嫌そうだったのに、まるで大事なものを傷つけられたように怒った。
これは……面白そう。ふふっ……。
「てめぇ、椿月に何しやがった」
士綺クンの顔は、今まで見たこともないくらい怒りに染まっていた。
なるほど……ただの知り合い、ってわけでもなさそうだ。
そうこう考えているうちに、つーちゃんは震える足で立って倉庫から出て行った。
「椿月……!!」
どーしよ。
まずつーちゃんを追いかけるか、こいつ、久瀬日向をシバくか。
「……フッ」