士綺くんの甘いキスを受けながら、私は幸せだった。

半年前の私じゃ、思いもしなかった。

忘れようと思っていた、大切な人。

再開することなんて、ないと思っていた。

一生、独りぼっちだと思っていた。



「愛してる、椿月───……」



きっとこの人の愛を受けられる私は、世界一の幸せ者。

大好きな初恋相手。

大好きな幼馴染み。

愛してる、恋人───。



「私もだよ、士綺くん───……」



私たちはそっと……少し早い誓いのキスを交わした。

この温もりが、二度と離れないようにと、願いを込めて───。


〜END〜