ソファに片足をついて、グッと顎を掴まれ、そのままキスをされた。

深くて、自然と顔が熱くなる。



「なあ、キスするたびにエロい顔すんなよ」

「え、えろ……ッ!!」



唇を親指で擦りながら、ニヤリと笑った。



「男だったらとっくに襲ってんの。何回我慢してやったと思ってんだよ」

「し、士綺、くんっ……?」



どさりと覆い被さってきて、逃げ場がなくて。

顔がどんどん近づいてくる。



「し、士綺くん、経験とか、ないって……!」



あれ、嘘だったの……?

すると、士綺くんは首筋をなぞってきた。



「ひゃっ……」

「経験なくてもあっても男ってこと忘れんな」

「こ、こしょばいからやめて……」



顔を手で隠すと、手にもキスが降ってきた。



「これに懲りたら、もう二度と男に隙を見せんなよ」

「あ……」



士綺くん、危険を教えようと……?

少し軋んだソファ。

士綺くんは目元を押さえて、ソファから下りた。