傷だらけの少女は、初恋相手の幼馴染にドロ甘に溺愛される。

「俺はお前を襲いたい時なんて山ほどあんだよ」

「……へっ」



士綺くんの綺麗な唇は、上に上がって……。

ニヤリと、意地悪に笑った。



「ここで襲っていいなら襲うけど?」

「あっ…… ◎△$♪×¥●&%#?!」

「何言ってっか分かんねー」



凶悪な笑みを浮かべる士綺くんを前に、腰を抜かす目の前だった。



「ちょっとつーちゃん! 茹でダコみたいになってるけど大丈夫!?」

「ふぁぁ……」



し、士綺くんがこんなに意地悪にそうに笑うのは、久しぶり見た気がする……。



「ほら椿月、帰るぞ」

「えっ、待って!」



スっと抱き上げられ、私はバタバタと暴れた。



「あ〜……こりゃ、帰ってすぐ襲われるね」

「ホンマや。てか獅子堂がまさかピュアだとは思わんかったわ〜」

「結蘭、まさかお前もう……」

「なに想像してんねんアホ! 従兄妹でこんな話ゴメンや!」

「玲音さん、さすがに安西先輩が可哀想ですよ」



そんな会話をする4人の横で、私は暴れていた。