傷だらけの少女は、初恋相手の幼馴染にドロ甘に溺愛される。

「ご、ごめんなさい。リボンは士綺くんにあげたいの……。それに、付き合えない。ごめん。もう帰って───」

「お願いします!」

「ひゃっ……」



ま、真っ直ぐなのはいいことだけど、諦めて欲しい……!



「お願いします。最後の記念にリボン───」

「てめぇ、何やってんだ」

「え、きゃっ……!」



後ろに引かれ、よろめいた。

でも、倒れることはなく───……。



「あ……士綺くん……っ」



後ろから抱きしめてくれたのは、士綺くんだった。



「おいてめぇ、人の女になに手ぇ出してんだ」



士綺くんはこれでもかと男の子たちを睨んだ。

男の子たちは怯えて……。



「す、すみませんでしたぁぁぁ!!!」

「あっ……」



逃げていった。

し、士綺くんの睨みの力すご……。



「士綺くん、ありが───」

「椿月!!」

「は、はいぃっ!」