傷だらけの少女は、初恋相手の幼馴染にドロ甘に溺愛される。

「好きです! 付き合ってください!」

「え、あっ……」



1人が代表するように、大きな声で告げてきた。



「僕たちも同じです! 噂で聞いたんですけど、獅子堂先輩と付き合ってるんですか……?」



噂というか、全員知ってると思ってた……。



「あ、うん……。だから付き合えないの。ごめんなさい。でも、気持ちは嬉しいよ」

「「「「「……」」」」」

「え……」



5人とも急に黙って、顔を見合わせた。



「じゃあ、リボンくれませんか?」

「え……?」



ずいっと迫られ、壁に背中をついた。



「リボンくれるか……付き合ってください」

「えっ、ちょっ……」



リボンは、士綺くんにあげたいのに……!

人生、最初で最後だから士綺くんにあげたかったのに……。

でも、付き合うなんて選択肢はないし……。

それにこの人たち、なんでこんなに雰囲気が変わって……!