教室に入ろうとした時、男の子に話しかけられた。

ネクタイの色が違うし、2年生かな……?



「2年生、かな? 何か用?」

「あ、あの……」



モジモジとしている彼。

なんだろう? と思った時……。



「あのっ! 卒業式が終わったら体育館裏に来てください!」

「え? ちょっ……!!」



聞き返す隙もなく去っていった。



「「「……」」」



え?

これ……もしかしなくても告白系ですよね!?



「どうしようどうしようどうしよう」



士綺くんにバレたら、冗談ではなく彼、殺されてしまうのでは……。

でも勇気を出してくれたのに悪い気が……。



「はあ、最後ですもんね。士綺さんが牽制してても百瀬先輩の美貌には勝てませんでしたか」



涼くん何言ってるんですか!?



「涼くん何言ってるの〜……」

「てか椿月どうするん!? 獅子堂に言ったら殺されんで! 行かんよな!?」

「えぇ……。だって返事……というか、告白されたわけじゃないし。それに行かないのも失礼でしょ?」