案の定、過保護代表の士綺くんはすぐに足を見た。



「当たったのか!? おい、少し段差があるもの寄越せ!」

「し、士綺くん! 不注意だっただけで大丈夫だよ!」



一体どうしたらこの過保護がなくなるのか分からない……。



「ちょっと士綺クン。つーちゃん困ってるよ〜」

「うるせぇ。椿月、何かあったらすぐ言えよ?」

「う、うん。今は大丈夫かな……」



ほう返事をすると、安心したように微笑んだ。

相変わらずお顔が美しい……。



「ほら、近いし混んでないからもう着くよ〜」

「あっ……」



憐夜くんが窓を見ながら言った。



「なあ椿月、どうするん? 反対されたらまさか引っ越すん?」

「……どうしよう。でも……」



士綺くんと一緒にいたい。

それをお母さんに、伝えなきゃ。