まさか、こんなところにいるなんて。



「憐夜、くん……ここ」

「え? ……どこ? ここ」



憐夜くんが分かるわけなかった。

だって、それは───。



「出逢った、場所───……」



士綺くんと、始めて、出逢った場所───。



「え? どいうこと?」

「っ、今日、何日……!?」



憐夜くんたちが戸惑っている中、私はスマホのカレンダーを開いた。



「っ、嘘……だよね……?」

「つーちゃん?」



8月28日……“約束の日”だ。

っ、まさか───。



「覚えてて、くれたの……?」



“あの約束”。

覚えてて、くれたんだ……っ。



「えっ、つーちゃん? どういうこと?」

「……後で、話すね。憐夜くん、松葉杖取って」

「何言ってるの!? そんな状態で歩けるわけないでしょ!?」



今の私は、最悪な状態。

あばら骨は折れてるし、足の骨にもヒビが入ってるし。

あばら骨はなんとか治ってきたけど、歩くのには松葉杖が必要。