通り名、って感じかな……?



「で!? まさか元カレとか!?」

「えっ!? 違うって! 私と士綺くんは幼馴染みで!」



小学生からの幼馴染みで、結構仲が良かった。



「えー……。つまんないのー」

「ごめんなさいね、恋仲じゃなくて」



言えるわけないよね。

───好き、なんて。


───ガチャッ。


そう音が響いて、涼くんが戻って来たのかと思ったら……。



「……あ?……なんでここに椿月がいんだよ」



まさに話題になっていた士綺くんがいた。



「あ、士綺クン〜! ヤッホー」

「……なんでここに椿月がいんだって言ってんだよ。憐夜、お前が連れて来たのか」

「ん〜。まあ確かにバイクの後ろに乗せてきたってのは合ってるけど〜」

「違ぇよ。なんでこいつがここにいんのかって言ってんだ」

「だって士綺クンが“あの裏切り姫”を切ったから姫を探したんだよ〜?」

「んでこいつが姫になるってか」

「そーそっ! ま、別にいいじゃん。元々知り合いみたいだし〜?」