───時間は経って、夏休みが終わる時。

私は、引っ越すことになった。



「椿月、荷物まとめた?」

「……」

「椿月……」



あれから、本当に士綺くんはいなくなった。

会う手段も、どこにいるかも分からなくて。

私は、独りぼっち。

鬼龍は下の代に継いで、憐夜くんたちは鬼龍を辞めた。

士綺くんも、総長を下りたらしい。

私も自動的に下りることになって、鬼龍と繋がりもなくなった。

結蘭ちゃんは、大阪に戻るそう。

久瀬日向、白雪蓮乃、天鬼岳たちは捕まって、少年院に送られるそう。

お母さんと士綺くんのお家で暮らしてたけど、引っ越すことになったらしい。

場所は、隣街。

少し離れていて、もうここに戻ってくることはないだろうと言われた。



「ねぇ椿月……。そろそろ、話してくれない?」

「……」