「大きく、なったわね……っ。ごめんね、置いて行ってしまって……!」

「っ、寂し、かった……っ!」



独りは、嫌だよ……っ。



「士綺君からね、電話がきたの。『椿月を助けてやってほしい。自分はそばにいれないから、椿月の心を救ってやってくれ』って」

「っ……!」



そばに、いてよ……っ。

どうして勝手に……決めちゃうの?

士綺くん……どうして……っ。



「っ……!」

「ちょっ、つーちゃん!?」

「椿月!」



ベッドから降りた私を止める憐夜くん。

私は必死に探した。

それは、自分のスマホ。



「っ、あった……!」



士綺くんとお揃いで付けたキーリング。

それを見て、泣きそうになった。


───プルルルルルル、プルルルルルル。


士綺くんの連絡先を開いて、電話をかけた。



「ちょっ、つーちゃん?」



憐夜くんの声も無視して、電話のコールが途切れるのを待った。

でも───。