傷だらけの少女は、初恋相手の幼馴染にドロ甘に溺愛される。

【その時、椿月の父親が働いていた会社が問題を起こしたんだ。それで、その証拠を捜せと命じられたのが、俺だったんだ】

「っ、え?」



息を、呑んだ。

まさかと、思った。

続きに、書いてあったのは───。



【俺は椿月の父親だと知らずに捜した。それで犯人は、椿月の父親だと知った。やったことは、横領罪だ】

「っ、嘘、だよね……?」



叔父さんの……借金を、肩代わりしたあげたんだよね。

そんな優しいお父さんが、するわけない……っ。



【後々知ったんだ。違うと。それは、冤罪だったんだ。同僚に罪をかけられたことを知りながら、警察にも言わなかったんだ】

「どう、して……っ」



目から、涙が溢れた。

ポタリ、ポタリ、と、紙を濡らしていく。



「うっ、うっ……っ」



嗚咽を漏らしながら、手紙を読む。

憐夜くんたちは、泣いてる私を見て、顔を歪めた。

結蘭ちゃんはそっと……私の背中を手を置いてくれた。