傷だらけの少女は、初恋相手の幼馴染にドロ甘に溺愛される。

「ぐっ……!!」

「───士綺、くん……?」



スローモーションのように、ナイフは───。


───士綺くんの、脚に、突き刺さった。



「ぐあっ……!!」

「クソッ……!」



久瀬日向は士綺くんによって、吹き飛ばされた。

でも私は───。



「士綺、くん……こ、れ」



脚に染みる、血を見ることしか、できない。

血が、ポタリ、ポタリと落ちて。

でも士綺くんは、私を、抱きしめた。



「椿月大丈夫か!? 怪我は……」

「何、言って……」



どうして……。

怪我してるのは……自分だよ……?

なのになんで……私のことを、心配するの?



「ごめんなさい、ごめんなさい……っ!」



私の、せいだ。

私はどれだけ……士綺くんに、憐夜くんたちに迷惑をかければいいの?

私のせいで、士綺くんが必死に集めたデータもなくなって、怪我までして……。