……侵入者?

まだ保ちつつある意識の中で、頭を回転させた。

───まさか、士綺くん……?



「総長! 第一特攻部隊も突破されました!! もう手立てがありません!!」

「チッ!……立て!!」

「うっ……いたっ……」



無理やり立たされ、視界が揺らぐ。

脚も震えて、もうほとんど立てる状態じゃない。

でも、それでも立たせるのが天鬼岳。

ほとんど引きずられて、元の倉庫に着いた。



「いたっ……」

「クソッ! 解毒薬用意しろ!」

「は、はい!」



きっと、私が足でまといだから解毒薬を用意させたんだと思う。

きっと人質にするつもりだろう。



「総長! 第一倉庫突破されました! しかも幹部たちの姿は第一倉庫にはなかったと……!」

「っ、クソが! このままじゃ計画が全部台無しだ!」