コイツ、結構椿月のこと気に入ってる。

普通、抗争なんかになったら一番心配事が全部なくなるのは憐夜。

俺は最初から心配事なんて1つもないが。



「僕が気に入ったお姫様。絶対助けるに決まってる」

「……あと、久瀬日向だ」



一番最悪なのが、久瀬日向が白龍側についてることだ。

あの程度の男どうでもいいが、助ける前に椿月の精神が殺られるかもしれない。



「久瀬日向はもうどうでもいい……けど、つーちゃんの精神が心配」

「……椿月に、後々詰められるだろうな」



言ってない事が山積みにある。

白雪の事をちゃんと話さなかったのも、白龍を早く潰さなかったのも、全部。



「そんなのは後。ほら、早く情報収集するよ」

「ああ」



椿月、絶対助ける。

───例え、俺が死のうとも。