「……怖い奴は抜けろ。白龍も力はある。幹部は俺らが叩く」



ハッキリ言って、いらねぇ奴はいらねぇ。



「総長! 俺らはついてく覚悟あります!」

「姫を取り戻しましょう!!」

「……涼」



前列に立つのは特攻隊。

特攻隊を率いるのは涼の役目だ。

……冷静になれ、俺。

感情的になればなるほど椿月の身が危ねぇ。

すると、涼が一歩前に出た。



「特攻隊! 正々堂々行くぞーーー!!!」

「「「「「「「「おーーー!!!!!」」」」」」」」



……よくやるな。

まあ、これで下っ端共は潰せるか。



「……士綺クン」

「なんだ」



憐夜が、俺の手を持ち上げた。

自分の手は、血が出ていた。



「……なんだ」



心配してんのか?

すると、憐夜は包帯を取り出した。



「総長がこんなんじゃシまらないでしょ。つーちゃんも、こんなんじゃ心配するって」

「……珍しいな」