てめぇごときを、鬼龍の姫に戻せ?

何抜かしてんだコイツ。

こんな奴の相手してる場合じゃねぇ。



「キミ、頭おかしいんじゃない。キミみたいなゴミ以下の人間、士綺クンが側に置きたいって思うわけなくない〜?」

《それはアンタのキモイ思想でしょ。……ねぇ士綺。私のこと───》


───ツー、ツー、ツー。



呆気なく切った憐夜。

その額には、血管が浮いている。



「士綺クン、完全にキレた。……乗り込む」

「当たり前だろ。元からそのつもりだ」



外はもう暗い。

真っ暗な闇。今日は新月。



「久しぶりの抗争。ははっ、つーちゃんに怒られるねぇ」

「たとえ怒られても意見は変わらねぇ」

「じゃあ総長様、挨拶、どーぞ」

「……チッ」



白龍もでけぇ族。

下っ端もうじゃこらいる。

下っ端の力も借りなきゃいけねぇ。

───捨ててやる。

プライドなんてもん、ゴミ箱に突っ込んでやる。