傷だらけの少女は、初恋相手の幼馴染にドロ甘に溺愛される。

きめぇ声で呼ぶんじゃねぇ。

椿月を……返せ。

全身の血管が浮く。



《……どうしてコイツばっか! 私の方が士綺のこと、分かってるのに……!!》

「蓮乃ちゃん、久しぶり」

「……憐夜」



訳の分からない事を抜かす白雪を相手に取ったのは憐夜。

俺からパソコンを奪い取り、冷たい視線で白雪を見据えた。



《……天王寺》

「僕のことは名字呼び? 悲しいなぁ。“昔の”仲間なのに〜」

《その態度が嫌いなのよ》



……クソがッ……!!

このままじゃ、椿月が殺される。

……データ全部持ってくしかねぇ。



《ねぇ士綺》

「……あ゛?」



画面に映る白雪は、キモイ笑みを浮かべていた。



《私を鬼龍の姫に戻すって言うなら、このまま百瀬椿月を解放してあげる》

「……あ゛?」