傷だらけの少女は、初恋相手の幼馴染にドロ甘に溺愛される。

《じゃあ獅子堂。俺らのことのデータ全部持って来い。じゃなきゃコイツ死ぬぜ?》

《あ゛ぁあ!!》

「椿月!!」



コイツ……ッ!!

俺はもう血管が破裂しそうだった。

当たり前だ。愛してる女が、目の前で殴られてるんだ。

……でも、一旦冷静になれ。このままじゃ、相手の思うツボだ。



「……データ持って行ったら返すんだな?」

「士綺クン……!?」



椿月のためなら、全部捨ててやる。

今までの努力も、プライドも。

───仲間も。



《っ、士綺くんダメ!!》



───椿月……?



《黙れ》

《あ゛っ……!!》

「椿月!!」



何、言ってるんだ……!

そんなこと言ったら、自分の身が危ないって分かってるだろ……!?



《この人たちの狙いは士綺くんなの……!! 絶対来ちゃダメ……!! 来たら、許さない!》

「っ、バカなこと言うな!!」