傷だらけの少女は、初恋相手の幼馴染にドロ甘に溺愛される。

その憐夜くんの言葉に、悪口を言っていた女子も含め、顔が真っ赤になった。



「ほんっと気持ち悪い。自分の外見にどれだけ自信あんだよ。そんな人を妬んで悪口言えるほど美人なら芸能人にでもなれば〜?」



と、更に追い討ちをかける憐夜くん。



「あ! 無理か〜。だって人の悪口言うことにしか能がないんだから! アッハハ〜!」



───っ……。


『人のこと嘲笑ってそう』

『性格悪』

『ちょっと頭良いからって調子乗って〜』


いつだって、どこでだって言われてきた言葉。



「れ、憐夜くん! もう、いいから……」

「なんで? 1回知らしめてやらないと。ね! 玲音クン!」

「……あ?」



何を……知らしめる?



「いい? この子、百瀬椿月は───鬼龍の姫だから〜!!」

「……え?」



姫。暴走族の華で、大切に守られる存在。

鬼龍の、姫……!?



「「「「……ええぇぇ!?」」」」