傷だらけの少女は、初恋相手の幼馴染にドロ甘に溺愛される。

「え〜? なんでだろ〜?」

「憐夜さんスマイル振り撒き過ぎなんですよ」



冷静にツッコむのは涼くん。

玲音くんはただスン……と立ってるだけ。

でもすっごく視線が……!



「つーちゃん! 一緒にあーそーぼっ!」



か、可愛い……。

なんというか、憐夜くんって小悪魔的……。

そ、そんなことより……!



「や、やめて……!」

「え?」

「目立つこと、しないで……っ!」



そう大声で言ってしまったせいで、女子からの視線がより痛くなる。



「何アイツ……! ブスの分際で……!」

「なんで話しかけてもらえるの……!? 私の方が可愛いのに……!」



その声に気づいたのか、憐夜くんの目が一瞬凍る。

……え?



「ほんっと女の嫉妬って恐ろしいよね〜!!」



そう憐夜くんは大声で叫んだ。



「人のことブスブスって。自分どれだけ可愛いと思ってんの〜? 内面から可愛くないと、顔もシンデレラの継母みたいに醜いよ〜?」