傷だらけの少女は、初恋相手の幼馴染にドロ甘に溺愛される。

つまり……士綺くんのお父さんの護衛!?

SPってカッコいい……!



「別に親父のことはなんでもいいです。俺なんか、玲音さんには勝てませんから」

「何言っちゃってんの〜。つーちゃん、知ってる? 涼クン、士綺クンの次に強いんだよ〜!」

「そうなの!? でも士綺くんって強いよね。いろんな武道で功績残してるし」



お父さんが護衛してるとそういう道は強いのかな?



「涼くんも将来は護衛になるの?」



好奇心で聞いてみると。



「俺は元から士綺さんの護衛として育てられてきたんで」

「えっ、そうなの?」



目をキラキラさせて答えた涼くん。



「俺の親父はクソ自己中なんで。息子を同じ道になんて、クソみたいな話」

「でも士綺くんのことは好きなの?」



涼くんにそう聞くと、士綺くんはため息をついた。



「もちろんです! 士綺さんは俺の憧れなんで! 士綺さんは昔からすごいんですよ!勉強の面でもトップで、しかも───」

「あ、あはは……」