傷だらけの少女は、初恋相手の幼馴染にドロ甘に溺愛される。

すると、全員黙った。

え、何……?



「士綺クン、もう話した方がいいよ。これ以上のことが起こったら」

「分かってる。……椿月、聞いてくれ」

「え? う、うん」



ただ事ではない雰囲気に、私は覚悟した。



「元々、鬼龍は暴走族を捕まえるために“乗っ取った”族だ」

「……乗っ取った!?」



何を言ってるのか分からなくて、は!? となってしまった。



「俺の親父は警察庁長官。知ってるな?」

「う、うん。玲音くんから聞いた……」

「親父からよく事件を預かって、適当に解決というか、犯人を捜して突き出してた」

「そ、それも知ってる」



玲音くんから聞いて腰を抜かしそうになった話のこと。



「それで引き受けた事件。それは限度の過ぎる暴走族を懲らしめる事だった」

「こ、懲らしめる……?」



警察庁長官の命令で懲らしめるって……。



「突き出せばいい話だったが、ここら辺の暴走族は警察がOBというのが多かった」

「な、なるほど……?」