【side士綺】




「はーあ。今日学校じゃーん。ダル〜」



そう言いながらソファで優雅にするのは憐夜。

何が『今日学校じゃーん。ダル〜』だよ。



「憐夜さん、何言ってるんすか。ほぼ毎日休んでるじゃないですか」



すかさずツッコむ世話係の涼。



「え〜? というか士綺クン、学校行かなくていーの?」

「サボり魔に言われたかねぇよ」

「はぁ!? 士綺クンよりサボり魔じゃないですよーだ!」

「早急に片付ける事件あんだよ」



親父に頼まれた事件。

ここら一辺の暴走族で、変な事件が起きてるらしい。



「暴走族の事件でしょ〜? まあ、“この暴走族を乗っ取った”僕らは正義だけど」

「憐夜さん、乗っ取ってる時点で悪者です」

「そんなことないよ〜。てか、その暴走族、何したの? 警察庁長官に目付けられるなんて相当ヤバいことしてんでしょ?」

「女捕まえてヤク漬け実験したりしてるんだと。死んだ女から大量のヤクが出てきたと」



そのヤクがテロにも使われてたクソみてぇなやつだった。

それを手に入れるには相当な犠牲がいる。

その影には何が隠れてるか分からねぇ。