傷だらけの少女は、初恋相手の幼馴染にドロ甘に溺愛される。

次々に入ってくる、憐夜くん、涼くん、玲音くん、結蘭ちゃん。

さっき……行こうとしていたはずじゃ……。



白龍(はくりゅう)の下っ端が!! てめぇらか!!」

「憐夜、くん……?」



いつもの憐夜くんじゃない。

目はいつもの優しさじゃない、完全に殺意がある瞳。

それは、後ろにいる玲音くんでさえも。



「椿月!! 大丈夫か!?」



結蘭ちゃんが、駆け寄ってきた。



「なんやこの傷!! このゴミ共!!」

「な、なんで場所がバレて……!!」



女子に馬乗りになる結蘭ちゃん。



「うちの従兄のハッカー能力ナメとんのか!?ぶちのめすでぇ!!」

「「ヒィッ……!!」」



涼くん、玲音くん、憐夜くんが男の人の方にいて、結蘭ちゃんは女子たちを殴りにかかる。

そして、士綺くんは。



「椿月! 椿月! 聞こえるか!? 意識は!?」



私を抱き上げて、ずっと叫んでくれる。

だから、意識を保てた。



「つーちゃん!! 大丈夫!?」