傷だらけの少女は、初恋相手の幼馴染にドロ甘に溺愛される。

「久瀬日向に、言って。こんなことで後悔するほど、もう、弱くないって……っ!」



あの時の、恐怖は捨てる。

もう、弱い私でいられない。



「へぇ。久瀬様に反論しようっての?」



ニィッと笑ったリーダー格の女子。



「……その通りよ! こんなことをしても、私は決して屈したり、後悔したりなんてしない!」

「っ、この……!!」

「っ、カハ……!!」



お腹に食い込む拳。そして、男が持っていた金属バットを取り、腕を殴った。



「〜っ……ぁあ゛!!!」



嫌でも分かった。

腕、折れた。

もう、意識が朦朧としてきた。



「もう連れて行って。最後だし久瀬様に会わせてあげたら〜?」

「かっ……ぁっ……っ」



体が痙攣して、思うように動けない。



「アンタはこれからアタシらの飼い犬なの。黙って?」

「飼い、犬……っ」

「うわ、血ヤバっ。汚いからアンタらが片付けしといて」

「横暴だな〜。……うわっ、体痙攣してんじゃん。しかも脳震盪起こしてね?」