傷だらけの少女は、初恋相手の幼馴染にドロ甘に溺愛される。

声が薄らと聞こえる。



「アンタら、入ってきて」



そう声が聞こえた途端、男3人が入ってきた。

金属バットを持った男、ナイフを光らせる男。



「だ、れ……」



考えることもキツくなってきた頭。

もう意識も保つことすら難しくて、本当に薄らとしか目を開けられない。



「おー。血ぃ流して大丈夫そ? でもマジ可愛いな」

「はぁ? アタシらの方が可愛いでしょ」

「はいはいお嬢様。で、何? また喰っていいってか?」

「喰、う……?」



ニヤニヤとしながら近づいてくる男たち。



「いいわよ。元々そのつもりだし。売り飛ばすなり喰うなりヤクに漬けるなりどーぞ」

「はっ、マジ性悪女だな」

「何? コイツが大人しくしないからでしょ。ほら、早くして」

「鬼龍、特に獅子堂士綺にバレたら殺されるかもだぜー?」

「……き……ん」

「は? 何ブス」



一番最初に、頭に浮かんだ人物。