結蘭ちゃんが私より悩んだりして、こっちが泣きたくなる……。



「とーにーかーく! 夏休みになるまでに付き合うんや! 分かったか!?」

「えぇ!? そんな急に……!」



天霧学園は夏休みが9月からで、秋休みがない分1ヶ月ある。



「あっ、また委員会や。じゃあまたな〜」

「あっ、うん」



結蘭ちゃんは嵐のように騒いで、嵐のように去って行った。



「ねぇ、百瀬さ〜ん」

「えっ?」



結蘭ちゃんがいなくなるのを見計らったかのように、私に突然話しかけてきた女子5人。

誰……?



「な、なんですか……?」

「ちょっと来て〜」

「えっ? どうしてですか……?」



優しく手を引くように見えて、結構な力で引っ張られる。



「いたっ……!」

「早く来て!」

「わ、分かりました……!」