傷だらけの少女は、初恋相手の幼馴染にドロ甘に溺愛される。

士綺くん、最近よく分からないこと言うなぁ。



『ちょっと士綺クーン!』



憐夜くんが士綺くんを呼んだと思えば、男の人達は顔を真っ青にさせた。



『こ、この声って……』

『ま、まさか、副総長……!!』



怯える人たちがさすがに不憫に思えた。



『んー? あれ、君ら最近特攻隊に入った奴だよね? 何してんの〜?』

『れ、憐夜さん……!』



すると、玲音くん、涼くんが来た。



『た、隊長……!!』

『隊長?』



涼くんを見てそう叫んだ人たち。

すると、憐夜くんが耳打ちしてくれた。



『彼らは特攻隊の仲間。隊長は涼クン。彼らにとっては総長の士綺クンより身近な涼クンの方が怖いわけ』

『な、なるほど……』



涼くんが特攻隊長だったのは驚きだけど、それより怖がってる人が可哀想だった。



『ね、ねぇ士綺くん。もう行こう?』



士綺くんに訴える目を向けると、士綺くんは気づいてくれた。