「お〜！ ええな〜！ じゃあ浴衣はこれでええな！」

「わぁ……！ ありがとうっ！ 結蘭ちゃん！」



さっきよりちゃんとしてて、でもフワッとしたおしゃれさもあって。

椿の柄の浴衣に、帯はシンプルな黒。

帯は結蘭ちゃんが選んでくれた。



「で、あとは髪型やな〜！ 髪はアップやろ！ うなじ見えるし！」

「うなじ？」



首の後ろ？なんでだろう？



「相変わらず鈍感やな〜。女子は浴衣に髪アップは決まっとんねん。いいからそうするで〜」

「？ 分かった。結蘭ちゃんが言うなら」

「よっしゃ〜！！ やったるで〜！！」



私はバカだった。

まさかあんな意味があったなんて……。