「結蘭ちゃん!? これはさすがに……!」



私が大声を出した場所は結蘭ちゃんの家。

そして私は今、浴衣を着ている。

今日はついにお祭りで、士綺くん、憐夜くん、玲音くん、涼くんと行くことになった。

それぞれ浴衣を着てくると約束して、会場で待ち合わせになった。

それを聞いた結蘭ちゃんがメイクや着付けをしてくれるって言ってくれたんだけど……。



「結蘭ちゃん! これはちょっと……!」



着ている服に問題がある。

別に浴衣に問題があるわけじゃない。

ただ着方に問題がある。



「なんや。男を悩殺するくらいならこれぐらいやろ」

「何言ってるの!? こんな着方嫌だよ!?」



浴衣を少し下にして、首はもちろん、肩も少し出てる。

こ、こんなの士綺くんの前に立てないって!



「なんや、獅子堂のこと好きなんやろ?」

「へっ!? い、いや! そんなことっ……!」



す、好きなんて、なんでバレて……!?



「一緒にいんの見たら1発やわ。天王寺と話してる時と動画撮って送ろか? 全然ちゃうで」



まさか気づいてるとは思ってなかった……!