傷だらけの少女は、初恋相手の幼馴染にドロ甘に溺愛される。

「ああ。俺の両親は結蘭と同じ関西人。俺も結蘭と同じくこっちで生活してるだけだ」

「え、そうなんだ……」



でも、よかった。ご両親が見つかって。



「で、見つかった時、結蘭と従兄妹だって分かったわけ」

「なるほど……」



つまり、結蘭ちゃんも会うまでは知らなかったんだ……。



「せや。うちらは正真正銘の従兄妹や。てか玲音、なんや関西弁抜けたなぁ。全然喋らんやん」



確かに、結蘭ちゃんは関西弁を使ってる。

玲音くん、こっちにいる間に浸透したのかな?



「……俺はどっちでもいい」

「なんやなんや。じゃあ従兄妹同士仲良く関西弁でいこーや。なっ?」



い、従兄妹と言ったものの、性格は真反対じゃない……?



「めんどくせぇ」

「なんでや! いいって言うたやろ。せや、今度帰る時チケット奢ったるから! な!」

「……約束だぞ」

「わーとるって!」