傷だらけの少女は、初恋相手の幼馴染にドロ甘に溺愛される。

「僕はいいよ〜! つーちゃん、浴衣とか着るの?」

「やった〜! うん! 浴衣、去年買った物があってね。私の名前と同じ椿の花の浴衣なの!」



憐夜くんと行けることになって、嬉しくてはしゃぐ。



「じゃあ僕も浴衣にしよ! つーちゃんお化粧とかしないの〜?」

「うーん。あんまりしないけど……じゃあ浴衣に合うようにしてみようかなっ」

「え!? ホント〜? やったね〜。……士綺クン、つーちゃんのお色気浴衣見れるかもよ〜? 来ないくていいの〜?」

「……っ」



え? なんて言ったんだろう?

士綺くんに話しかけたんだろうけど、私には聞こえなかった。



「行く」

「え?」



急に士綺くんが言葉を発した。



「俺も行く。憐夜は来んな」

「はぁ!? 僕が誘ったし誘われたんだよ!」

「えっ、士綺くんも来るの!?」