傷だらけの少女は、初恋相手の幼馴染にドロ甘に溺愛される。

「つーちゃん!」

「お願いします許してください……」

「椿月!」

「許してくださいお願いします……」



士綺くんの声さえも聞こえなくて。



「はっぁぁっ……」

「椿月……!!」

「来ないで……もう、落とさないで……」

「落とす?」



目の前がもう、真っ暗で。

膝から力が抜けて。



「玲音」

「……そこまで出てくるか知らねぇぞ」

「うるせぇ。涼、ベッド用意しろ」

「はい」



フワッと浮遊感を感じたけど、私は何も感じれない。

感じるのは、痛みと苦しみ。



『あははっ! 惨めだなぁ!』

『やめて、くださ……っ!』

『やめるわけないでしょ? 俺が楽しいからっ』



やだ……嫌っ……。



「椿月、落ち着け」

「いやっ! 離して……っ!」

「椿月!!」