傷だらけの少女は、初恋相手の幼馴染にドロ甘に溺愛される。

「違う。父親に渡された資料を見て犯人捜すんだよ」

「犯人捜し!? も、もっとすごい……」



士綺くんが、そんな偉い人だったなんて……。



「何俺の話してんだよ」

「っ、士綺くん!?」



後ろから声がした。その声は紛れもない士綺くんの。

後ろを振り向けば、案の定士綺くんが立っていた。

その後ろには憐夜くん、涼くんも。



「玲音、心許すなんて珍しいな」

「……そんなことない」

「え〜!? もしかしてつーちゃんのこと好きなの!? ねぇ!」

「す、好き!?」



憐夜くんの言葉に飛び上がる。

そ、そんなわけない!



「百瀬椿月が話せと言ってきたから話しただけだ」

「え!? そんな命令口調じゃ……!」

「それより玲音クン、最近関西弁使わないよね〜」