「ここって、誰もいないはずじゃ……」

「ん〜? 確かに今日の朝誰もいなかったよ〜」

「朝……?」



そう考えていると、続々と男の人が現れた。

グレーの髪の毛の男の人。

黒髪の男の人。



「何? 鬼龍に安易に近づくなんて、よっぽど命奪われたいわけ?」

「……え?」



グレーの髪の毛の人が言った言葉を、簡単に理解できなかった。

きりゅう……?

───鬼龍……!?



「き、鬼龍って……!」



結蘭ちゃんが言ってた……!?



「正解〜! それにしても、あんなに宣言したでしょ〜? 『姫を作る気はサラサラない』って」

「姫……?」



何それ……?



「……え、僕ら目当てで来たんじゃないの?」

「あなたたち目当て……? いえ! 私はただ屋上でお弁当を食べようと思って……!」



この人たちが……あの騒ぎになってる転校生?