縋るように凛を抱きしめた。

「……っ!?」

驚いたような息を漏らす凛。

数秒後、少しだけ離れて凛を見る俺を、呆然とした表情(かお)で見つめる凛。


こんなにも、愛おしいのに。

命をかけて守る、そう思っているのに。

凛がいないと、生きていけないのに。





「ごめん、凛。付き合ってるくせに、ずっと言ってなかった。俺が、意気地無しだった。“私は違う”とか言われるかもしれないと思うと、言えなかったんだ。」


伝えられなくて、ごめん。



「何度でも言う。——愛してるよ、凛。」