今、死にたくなるほど悩みぬいている人が居る。
今、死にたくなるほど眠れない人が居る。
かつてはぼくもそうだった。

 今、誰かを殺したいほど憎んでいる人が居る。
今、誰かを殺したいほど怨んでいる人が居る。
かつてぼくもそうだった。

 しかし、悩みが永遠に続くことは無い。
恨みや憎しみが永遠に続くことは無い。
それでも人は悩み苦しんで生きている。
それはなぜか?
自分の感情に縛られて動けなくなっているからだ。

 他人にその気持ちなど分からないだろうとよく言われる。
でもぼくには手に取るように分かってしまう。
それはぼくが同じ経験をしてきたからだ。

 友よ、恨みや憎しみは君がその感情に縛られているから起きてくるのだ。
悩み苦しみは君が何かに縛られていることを暗示している信号なのだ。

 地球には四季が有る。
春が来れば夏になる。
秋を過ぎれば冬になる。
 でも冬が秋に戻ることは無い。
凍てついた大地は必ず暖かさを求めてくる。
 心だっていつまでも苦しみを欲しているわけが無い。
なぜ苦しいと思うのか?
それは君が過去の苦しみに囚われているからだ。
 さあ君よ! 未来への小さな一歩を踏み出そう!
 囚われる時間を少しずつ削って行けばいい。
 完全に消滅するまでには時間もかかるだろう。
君の努力も大変な物かもしれない。
しかし冬は必ず春となる。
それは間違いなく言えることだ。
小さな一歩を諦めないでほしい。
そこから君の新しい世界が始まるのだから。