クリストフが出ていく絶好のチャンスでもあった。
「本当に、ここから出ていくのね?」

「あぁ」
ソフィアの質問に躊躇なく頷くクリストフ。

もう、本当にここにいることが嫌なんだろう。
自分からこじきに戻るくらいに。

「わかったわ」
ソフィアは頷くと、マルクへ向けて「眠れ」と、呟いたのだった。