家族に虐げられた令嬢は王子様に見初められる

☆☆☆

マルクが外へ出る手助けをしてくれなくても、完全に諦めたわけではなかった。
窓から見える景色がだんだん暗くなっていくと同時に、外には人の行き来が増えていく。

時折見える女達はみんな普段は来られないようなきらびやかなドレスを身に着け、男たちもとびきりカッコイイ正装姿だ。

ソフィアは羨ましそうに外を見ていると、突如暗い空に大輪の花が最多。
パンパンと大きな音が炸裂して花火が上がる。

「わぁ!」
ソフィアは思わず歓喜の声を上げていた。

窓の内側にいてもハッキリと見えるくらい大きな花火だった。
こんな大きな花火は見たことがない。

さすが、隣国の王子様のために用意したものだと関心する。
打ち上げ花火を日切にして音楽が聞こえ始めた。