家族に虐げられた令嬢は王子様に見初められる

小窓から見る景色で、街の移り変わりを確認できる程度だった。

「もしなにか大切なことがある日なら、私も参加したほうがいいんじゃないかな? ほら、家族にとってとても大切なことなら、私も、ね?」

どうにかして小部屋から出してもらおうとするソフィアの耳に、マルクのいびきが聞こえてきたのだった。