「それはできないのよ。だってあなたは力を制御できなくなった子なんだもの」
「力を制御できなくなった? なにそれ、そういうこと!?」

ソフィアは自分の両手へ視線を落とした。
もちろん、力を制御できなくなったことなんてない。

「ソフィア、あなたは力を制御できなくなった危ない子。だからここに入ってるの」
「意味がわからないこと言わないでよ!」

「意味がわからない? それならちゃんと考えてみたら?」
イザベラは大きな笑い声を残して去っていく。

ソフィアが何度呼び止めても足を止めてはくれなかった。
そして、ソフィアが小部屋に入れられてからイザベラが両親へデマを吹き込んでいると気がつくのだった。