この女の心も正体を見せてやりたい。
そう思うが、今のソフィアにできることは、イザベラの話を続けて聞くことだけだった。

「彼、あなたがいなくなってとっても悲しそうだったのよ。だから私が懇親的にそばにいてあげたの。私とあなたは顔は似ているから、すぐに打ち解けることができたのよ。

それからというもの、彼ってば私に夢中なのよ。それもそうよね。もう死んでいるかもしれないあなたのことを思い続けるなんてバカみたいだもの」

『もう死んでいるかもしれない』
その言葉にソフィアは衝撃を受けて頭の中が真っ白になった。

手足の先が急激に冷えていくのに、鼓動だけは早くなった。

「あぁ、そういえば教えてなかったわね? 私には昔ソフィアという可愛い妹がいたの。

だけど彼女はる日突然失踪した。街中探してもいないから盗賊に襲われたとして処理されたのよ」

イザベラの言葉が歪んで聞こえてくる。