65リットルよりも、笑って。





わからないなかでもこのウィッグを一生懸命選んでくれたのかなって思うと、なんか変な気持ちになる。


私のために?
それか、医者だから?担当医だから?

どちらにせよ大切にしてあげよう、このウィッグは。



「あっ、もうこんな時間!やっばい佐藤先生ってああ見えてめちゃくちゃ時間に厳しいんだった…!」



私の生活の大半を占めるものは毎日のリハビリと検診。

リハビリテーション科には、理学療法士の佐藤先生を始めとした専門医が何人も揃っている。


理学療法士(PT)、作業療法士(OT)、言語聴覚士(ST)といった面々。


まだ症状が出ていなかったとしても、認知機能や身体機能、日常生活動作のサポートを徹底的に丁寧かつ細かく行ってくれるのだ。



「あ。ねえ、佐藤先生と斑鳩先生って大学からの先輩後輩なんだって?」



休憩時間はほとんどが斑鳩 泰斗の話で盛り上がったりして。

大学時代のウワサの代表例としては、合コンに誘われる率ナンバー1のくせ、断る率もナンバー1だったとか。


………想像できすぎてウケる。