65リットルよりも、笑って。





みんなそうだ。


“いつも見守っていてくださりありがとうございます”と、本来は言うものだとしても。

あれをしてください、ああしてくださいと、誰もが欲深く願ってしまう。


相手は神だ。
なんでもできてしまう神様なんだろう。



「…感謝、なんて。俺はできそうにないです」



なにを感謝することがある。
どこのどの部分を感謝すればいい。

なにひとつ俺の願いを叶えてくれない神様に、なにを感謝すればいいんだよ。


医者になれたのは俺の努力はもちろんあるが、親の金のおかげとも言ってしまえる。

難しいものではあるが、勉強をして大学を出て敷かれたレールを歩いていけば医師免許を取ることは可能だ。

それを神様のおかげ、なんて言うつもりは更々なければ、思ってもいない。


どうしようもないんだ、俺は。


うんともすんとも言わない病気からシフトチェンジさせて、今度はとうとう神を責めようとしているのだから。